(※きょうの記事を音声で楽しんでください)
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きょうで9月も終わり。
今月いただいた相談で、印象に残ったものをお話していきます。

…それは

「ChatGPTで調べたら、これはダメと言われました…」

皆さんも、不安なことがあるとAIに聞いていませんか?

すぐに返事が来る。
何回質問しても、嫌な顔をされない。
夜中でも付き合ってくれる。

そりゃ、頼りたくなりますよね。

ただ、中古戸建ての購入やリフォームでは、その答えを目の前の家に当てはめる前に、確認してほしいことがあります。

その話、本当にこの家にも当てはまりますか?

きょうは、ネットの情報と現場でおこっていることのリアルを少々。

「注意しましょう」が「絶対ダメ」に変わる

以前から、ぼくの動画を見て、擁壁のある物件について相談をいただくことがありました。

擁壁というのは、高低差のある土地で土を支えている壁のこと。

動画では、気を付けたい例を紹介しています。
ところが、見た方のなかには「擁壁がある家は全部ダメ」と受け取る方もいました。

そういう意味ではないんです。

状態や造り、資料などを確認して、個別に考えたい。
そのための注意点を伝えたつもりでした。

でも、注意の話が、いつの間にか禁止の話になっている。

これは、発信するぼく自身も気を付けないといけないところです。

最近は、AIで調べた情報を持って相談される方も増えました。

耐震性、断熱性、気密性。
調べ始めると、心配する材料はいくらでも出てきます。

気づけば、家を探しているのか、買わない理由を探しているのか、わからなくなる。

不安を減らすために調べたのに、不安だけが増えている。
そんな相談が、今月は印象に残りました。

同じ症状でも、必要な工事は違う

たとえば、断熱材の一部がずれていたとします。

それだけで、家全体が危険だと決まるわけではありません。
どこが、どれくらいずれていて、何に影響しているのか。

原因や範囲を確認しないと、必要な対応も決められません。

まったく問題ない事例のほうが多いくらい。

給排水管も、おなじ。

「築古なら、全部交換しないといけない」
という話を見かけますが、築年数だけで工事内容が決まるわけではありません。

ぼくがこれまで関わった現場では、排水の詰まりや、配管の傾きが悪くて水が流れにくいケースがありました。

そうしたケースでは、5〜20万円程度の対応で改善した例もあります。

ただし、これはぼくが経験した範囲の話。
配管の材質や劣化、漏水の状態によっては、広い範囲の交換が必要になることもあります。

まず、現場で何が起きているのかを見る。

ここを飛ばすと、必要以上に怖がったり、逆に必要な工事を見落としたりします。

AIの答えは、現場への質問に変える

AIで調べること自体が悪いとは思っていません。

気になる言葉を調べたり、聞きたいことを整理したり。
そういう使い方は便利です。

そのうえで、出てきた答えを、現場を見る人への質問に変えてみてください。

「こういう危険があると読んだんですが、この家はどうですか?」
「交換が必要かどうか、どこを見て判断しますか?」
「補修するとしたら、どれくらいかかりますか?」

この聞き方なら、情報が家探しに役立ちます。

もちろん、現場にいる人なら誰でも正しい、という話でもありません。

「大丈夫ですよ」だけで終わらず、見た場所や判断の理由を説明してくれるか。
必要なら職人さんや建築士につないでくれるか。

そこまで見てほしいんです。

説明に納得できなければ、別の専門家に確認する。
担当者を信頼できない状態が続くなら、担当を替えることも考えていいと思います。

ネットで見つけた一般論を、その家の結論にしない。
最後は、現場の状態と根拠を確かめて判断する。

これからも、その判断に役立つ現場のリアルをお届けしていきます。

現場からは以上です。

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