なんとか救いたかったけど無理だった…
(※きょうの記事を音声で楽しんでください)
https://stand.fm/episodes/6a83ac84b136277b064a4b8b
ネタが枯渇気味になる8月。
頭をフル回転していたら、ふと思い出したことが。
以前、自宅の売却相談を受けたとき、
「この家、なんとか高く売ってあげたい」
そう思ったものの、どうしても僕では救ってあげられなかった事例が3つあります。
この3つを思い返して、改めて感じたこと。
それは、
不動産は、買ってはいけない家があるというより、買ってはいけない価格がある。
ということです。
きょうは、そんなお話。
①ハザードに入っている家
あるご夫婦から、自宅売却の相談を受けました。
ご主人が亡くなり、今後は子どもたちと同居するため、自宅を売却したいとのこと。
査定金額を提示し、
「この金額になる理由は……」
と説明していたところ、売主さんから驚きの言葉が。
「そんな話、買ったときの会社から聞いていない」
どうやら、ハザードのリスクについて説明を受けた記憶がなかったようです。
そこで購入当時の契約書を確認してみると、重要事項説明書にはちゃんと記載されていました。
なので、「説明されていない」と断定することはできません。
ただ、問題はそこじゃないと思うんです。
書いてあることと、理解して購入することは別物。
契約書にハザード情報が載っていても、それが将来の売却価格にどう影響するのかまで理解していなければ、あとになって「こんなはずじゃなかった」になってしまう。
家を買うときは、購入価格だけじゃなく、
「もし10年後に売るなら、いくらくらいになるんだろう?」
ここまで考えておきたいところです。
②リフォーム代を回収できなかった家
次は、かなりお金をかけてリフォームした戸建て。
デザイン性も高く、売主さんのこだわりがたっぷり詰まった家でした。
ところが、家族が増えたことで住み替えることに。
売主さんの希望は3980万円。
「リフォームにこれだけお金をかけたから、できれば回収したい」
その気持ちは、めちゃくちゃわかります。
でも査定してみると、頑張っても3480万円くらい。
500万円の差です。
折り合いがつかず他社さんに任せることになりました。
結果は、なかなか売れない。
そして最終的には、当時査定した金額に近い価格で売却されました。
ここで覚えておきたいのが、
リフォームに500万円使ったから、家の価値が500万円上がるわけではない。
ということ。
自分にとっての500万円と、買主にとっての500万円は違うんですよね。
③こだわりが買主に届かなかった家
もう一つは、外壁にかなりのお金をかけた戸建て。
売主さんにとっては、その外壁こそが家の魅力。
ところが市場に出してみると、問い合わせはほとんどありませんでした。
3980万円で売りたいという希望に対して、僕の査定は3480万円が頭打ち。
実験的に高めで販売してみましたが、3カ月で問い合わせはわずか1件。
結局こちらも、他社さんで売却。
そして売れた価格は、やっぱり当時の査定にちかい金額でした。
ここで痛感したのが、
「自分が価値を感じるもの」と「他人がお金を払いたいもの」は違う。
ということです。
外壁にどれだけお金をかけても、買主がそこを評価してくれるとは限らない。
むしろ買主が見ているのは、
「価格はいくらか」
「立地はどうか」
「間取りは好みか」
「この家で暮らしたいか」
だったりします。
だから僕は、家を買うときに「自分が気に入ったか」だけではなく、
「もし売ることになったら、この家を欲しいと思う人はいるか?」
も考えてほしいと思っています。
もちろん、その家に一生住む覚悟があるなら、多少価格が高くてもいい。
自分が満足して暮らせるなら、それは十分に価値があります。
でも、昔と違って、転勤、子どもの成長、親との同居など、ライフスタイルの変化によって住み替える人は少なくありません。
そんなときに足かせになるのが、不動産です。
だからこそ、
買ってはいけない家を探すより、買ってはいけない価格を見極める。
これが大事なんじゃないかなと思います。
家は人生最大級の買い物。
「この家、好き!」
だけで決めずに、
「この価格で買って大丈夫?」
まで、誰かにしっかり相談しながら決めてほしい。
あの3件の売却相談を思い出して、改めてそう感じました。
これから中古戸建てをかう人の参考になれば。
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